牧阿佐美バレヱ団「プリンシパル・ガラ 2019」

1月のウラジオストク公演のガラ・コンサートで上演した、「グラン・パ・ド・フィアンセ」「ドン・キホーテ」「ボレロ」の他、三枝成彰氏の「時の彼方に~ア ビアント~」・YOSHIKI氏の「Anniversary」(新作)とバラエティーに富んだプログラムで、今の牧阿佐美バレヱ団の水準が充分に判る素晴らしい公演でした。

「グラン・パ・ド・フィアンセ」は「白鳥の湖」の花嫁候補達が美を競うパ・ド・シス。ジャック・カータ氏の振付で大変高度なテクニックを要求されますが、光永百花さんは難しいグラン・フェッテを確実に決めて、成長を伺わせていました。

「ドン・キホーテ」第3幕は、牧阿佐美バレヱ団らしい華やかで洗練されていて、何度観ても胸がときめきます。4月6日「NHKバレエの饗宴」でも上演されます。

YOSHIKI氏がピアノを演奏された「Anniversary」は、バレエとのコラボレーションでどちらも引き立てあう美しい作品となり、YOSHIKI氏の演奏は大変素晴らしく感動しました。トークでは優しい語り口とチャーミングな一面を見ることが出来てYOSHIKI氏に魅了されました。

「時の彼方に~ア ビアント~」は、2時間の全幕物を抜粋した内容でしたので少々難解でしたが、牧阿佐美先生の素晴らしい振付を楽むことが出来ました。

「ボレロ」は多くの振付家が作品を発表しています。ピーター・ブロイヤー版の「ボレロ」はダイナミックで、若いダンサーのエネルギーを感じる舞台でした。

鈴木真央は「ドン・キホーテ」ファンタンゴ・「時の彼方に~ア ビアント~」市民達・「ボレロ」に出演しました。ご来場ありがとうございました。

公演後のボードメンバーによるダンサーとの懇親会では、理事長の盛田正明氏・三木谷晴子氏・三枝成彰氏・他の皆様のスピーチでは、牧阿佐美バレヱ団をもっと盛り上げていこうと頼もしいお話が伺えました。

YOSHIKI氏はいつかバレエ音楽を作曲したいとお話され、会場はとても盛り上がりました。実現が待ち望まれます。

映画監督の崔洋一氏も出席されていて、私も少しお話が出来ました。

華やかな懇親会でとても楽しい時間を過ごしました。

鈴木直敏